「エコカラットを貼る時は壁紙を剥がすべき?」
エコカラットを貼る時の悩みの1つですよね。

みずー
私も壁紙はどうすべきか悩んでいろいろ調べました。
ですが、現場のプロでも意見が分かれていて、これが正解!というものは分かりませんでした。
色々調べたところ明確に分かったことは、『壁紙を剥がす・剥がさない』にもそれぞれメリットデメリットがあることです。
ようは、そのメリット・デメリットをしっかり理解した上で、施工箇所に合う方法を選択すれば良いのです。
わが家では、プロやDIYをされている方の様々な見解や意見を参考に考えた結果、壁紙を剥がさずにエコカラットを貼りました。
この記事では、『エコカラットを貼る前の壁紙の下地処理』について、メリットデメリット、本家LIXILの施工マニュアル、現場のプロの見解やDIYをしている方の経験や意見などを徹底的に調べてま:@@@@@とめています。
- エコカラットの下地処理は3種類
- 壁紙を剥がすor剥がさないのメリット・デメリット
- LIXILの施工マニュアル
- 現場のプロやDIYしている方の見解
- 私が壁紙を剥がさないことにした理由
- 壁紙を剥がさずに施工した結果
タップできる目次
エコカラット施工の3つの下地処理方法

エコカラットを貼る面の壁紙をどうするか(下地処理)については、だいたい次の3つの方法があります。
- 壁紙は全部剥がす
- 壁紙は剥がさずそのまま
- 壁紙は剥がさずタッカーで補強する
この3つの方法のうちどれかを選択することになります。
あとは、壁紙の素材や壁紙を剥がす・剥がさないのメリットデメリットを踏まえた上で、どの下地処理でいくかを判断することになります。
壁紙を剥がす、剥がさないのメリット・デメリット
壁紙を剥がした場合と剥がさない場合、それぞれのメリット・デメリットをまとめました。

みずー
調べると、決してメリットだけ、デメリットだけ、ということはないことがわかりました。
壁紙を剥がすメリット・デメリット
- エコカラットを撤去する時、下地ボードに直接貼り付けられているため損傷が大きく下地ボードの張り替えまで必要になることがある。
- 作業の手間が増える。
- 壁紙をきちんと撤去できないと凸凹になりエコカラットの施工不良につながる。
- エコカラットが下地ボードに直接強力に接着されるので、地震の際もほぼ落ちない。
- LIXIL推奨の施工法で安心
デメリットのエコカラット撤去時に下地ボードが損傷してしまう。というのはその通りだと思いますが、そもそも撤去することがあるかどうか?ということです。
素人DIYにとっては、作業の手間が増えることと壁紙の撤去がきちんとできるのかどうか。というところも重要ポイントです。
壁紙を剥がさないメリット・デメリット
- 壁紙を剥がして貼るよりも壁に固定する強度が低い
- 地震など壁紙ごと剥がれ落ちるリスクがある
- エコカラットを撤去する時、壁紙ごと剥がすことができるので下地ボードの損傷が極力抑えられる
- 作業の手間が減る
壁紙を剥がさない事の最大のデメリットは、エコカラットが落ちてくる。ということですが、実際に落ちてきた。という話は聞いたことがありません。
ただ、経年劣化で壁紙が剥がれるのはよくあることなので、タッカーを打てばだいぶそのリスクは減らせそうです。
また、あまりなさそうですが、将来エコカラットを撤去する際も下地ボードの損傷が極力抑えられる。というのは修繕費用もかからないし嬉しいポイントです。

みずー
個人的には、壁紙を剥がさないぶん作業の手間が減るのが一番のメリットです!
LIXILの施工マニュアル
エコカラットを貼る面に壁紙が貼られている時の、本家LIXILの施工マニュアルをご紹介します。
- 基本の考え方⇒壁紙を剥がしてから施工する
- 壁紙を剥がす時、裏打ち紙は可能な限り剥がす
- 適用条件を全て満たす場合のみ壁紙の上に貼れる

みずー
LIXILは基本的に、壁紙は裏打ち紙まで全部剥がす!を推奨しています。
それではどんな条件を満たせば壁紙を剥がさずにエコカラットを貼れるかですが、次のようになっています。
- ビニル系(撥水加工品を除く)または布系の壁紙
※オレフィン系(非塩ビ系)・紙系の壁紙は不可
オレフィンとは、プラスチックの一種 - カビが生えていない
- 汚れがない
- 壁紙が剥がれていない
- 天井ではない
上記の条件をすべて満たした場合のみ壁紙の上からエコカラットを貼れますが、せっこうボード下地なら壁紙の剥がれ防止にタッカーを打ち込む。という条件が加わります。

みずー
壁紙を裏打ち紙まで剥がすって素人には大変そうでハードル高い印象です。
それでは次に、現場で作業するプロや実際にDIYでエコカラットを貼っている方の意見や見解をご紹介します。
プロやDIYをしている方の経験や意見
プロでも、壁紙は全て剥がす、剥がさない。と意見はさまざまです。
剥がす派の意見としては、
- LIXILの施工マニュアルに剥がすのが基本とされている
- 壁紙の素材が一見して分からないものが増えてきているから剥がしたほうが安心
壁紙によって剥がす剥がさないを決めている。という意見もあります。
一度貼られた壁紙は下紙まではキレイに撤去できない。
したがって下紙の上にエコカラットを貼ることになるが、そうすると接着剤の水分に残留した下紙が反応して浮いてくるためエコカラットが剥離する現象が起きてしまうことがある。
そのため、壁紙は剥がさずタッカー止めで補強して貼るようにしている。
ただし、撥水加工された壁紙の場合は接着力が低下するため剥がして施工します。
※マンションオプション.comエコカラットの下地、壁紙(クロス)を剥がす?剥がさない?より
次に、壁紙は剥がさず施工する。という意見です。
西原工房では、剥がさないで施工を推奨しております。
理由の一つとして、エコカラットの専用接着剤は水分を多く含んでおります。クロスを張ってある壁材は多くの場合普通の石膏ボードです。耐水の石膏ボードではないので、接着剤の水分で石膏ボードの強度が低下してしまいます。
二つ目は、ビニールクロスを剥がしたところで、ビニールクロスの下紙は剥がれません。「下紙まで剥がします」と言う業者がいるようですが、クロスの下紙は剥離材や水等を用いて剥離作業を行わない限り剥がれません。特にコンクリート壁に張ったクロスは、そう簡単には剥がれません(あくまでクロスの下紙の事)。コンクリートにクロスを張る場合、「シーラー」と言って、コンクリート直接クロスを張っても剥がれないよう薬品を用いるのです。
三つ目は、将来の事を考えて、クロスの上から施工するのです。将来エコカラットを剥がす事を考えた場合など、クロスごとエコカラットを剥がす事が出来る事です。エコカラットの接着剤で石膏ボードまで張替えが必要になったり、コンクリート直張りの場合は特に、エコカラットを剥がす事が大変困難になってしまいます。コンクリートに付いてしまった接着剤は容易なことでは元の平滑なコンクリート壁に戻すのは大変です。クロスは面で張ってありますので、その引っ張り強度は大きいです。端から剥がす力と引っ張り強度違います。エコカラットの接着剤は均一に壁に塗って施工しますので、乾くと弾性のシート状に変化します。ばらばらだったエコカラットは一枚の大きな板になります。ここでもまた、エコカラットは面によって壁に保持されるので、落下や剥がれがあるわけがありません。
西原公房FAQより
現場で数多くエコカラットの施工をしている経験からくるプロの言葉は、たとえ見解が異なっていてもそれぞれ説得力があります。
また、エコカラットのDIYをしている方は多くの場合はタッカー止めで補強してから貼る派が多いようです。
壁紙を剥がしている方もいらっしゃいますが、キレイに剝がれなかったり作業が大変そうな方もいらっしゃいました。

みずー
タッカーは、ダイソーで300円、針100円の計400円(税込420円)で購入できます。
壁紙を剥がさずエコカラットを貼ることにした理由

わが家の壁紙は、『オガファーザー』という紙にウッドチップを混ぜた紙クロスです。
LIXILの施工マニュアルでは、紙クロスは壁紙の上から貼ることはできない。とされています。
しかし、壁紙を剥がさずタッカー補強もせずにエコカラットを貼ることにしました。

みずー
なぜ公式で不可とされている方法でエコカラットを貼ったか、その理由をお話します。
そもそもなぜ紙クロスにエコカラットを貼ってはいけないのか、という理由です。
紙クロスは水分に弱く、接着剤を塗るとふやけてうまく施工できない。最悪剥がれ落ちてしまう。というデメリットがあります。
そのためLIXILの施工マニュアルでは、紙クロスの場合は剥がして貼るように指示されています。

みずー
普通の紙クロスなら、壁紙は剥がす!一択です。
ただ、オガファーザーは一般の紙クロスとは違い、非常に耐久性の高い壁紙です。
- 再生紙とウッドチップでできたウッドチップクロス
- 張り替えの必要がなく耐久年数は20年以上
- 水性塗料で10回以上塗り替え可能
家が建ってから4年経過しましたが、オガファーザーの耐久性の高さは実感済みです。
子供が水を出しっぱなしにしてあふれてしまったことに気づかず、壁紙が何十分も水浸しになったことがありましたが、水シミは残ったものの壁紙がふやけることも剥がれることもありませんでした。
その後も規模は小さいものの何度か水浸しになりましたが、オガファーザーはびくともしませんでした。
またエコカラットを貼る前に、「剥がせるなら剥がそうか。」と壁紙を少し剥がしてみましたが、強力に貼りついていてとてもじゃないけどキレイに剥がせない。と思いました。
以上の理由と経験から、オガファーザーなら接着剤を塗っても問題ないだろう。と判断し、自己責任ですが壁紙は剥がさずエコカラットを貼ることにしました。

みずー
自分でとことん調べて納得いく方法でやる。
DIYの醍醐味ですよね。
壁紙を剥がさずエコカラットを貼った結果
現在(2022年5月)、リビング2か所と玄関にエコカラットをDIYで貼りましたが、どこも問題なく施工できています。
とても強力に貼りついていて、落下する不安はまったくありません。
よほどの壊滅的な地震でもない限り、大丈夫そうです。
逆に飽きたからと将来剥がすことも出来なそうです。。

みずー
自己責任でオガファーザーに直接エコカラットを貼りましたが、まったく問題ありませんでした。
メリット・デメリットと壁紙を見極めて判断を!
エコカラットを貼る時は壁紙を剥がす?剥がさない?について徹底的に調べてまとめましたが、結局はどの下地処理にもメリット・デメリットがあります。
ようは、エコカラットを貼る面の壁紙と下地処理のメリット・デメリットをよく把握して決めればよいです。

みずー
プロでも意見が分かれる壁紙の処理、DIYは自分で納得いくまで考えて決められるのが良いところ。
壁紙の処理が決まればあとはいよいよ貼るだけです!